荒井金属株式会社
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技術紹介

内径加工・
精密加工

経験、研究により切削刃物の内製化を実施。
特に内径加工の面粗度に関してはこだわりがあり、
内製化した刃物を使用し他社では困難な面粗度を実現可能。
検査にも力を入れており2.5万~3.5万個/月の量産品でも重要部分、キズ、打痕の検査を実施しております。
半導体・真空関係、重工業、医療関係の製品を製作しており、品質と検査にさらに力を入れていきます。

加工事例

加工事例

材質 SUS304
用途 重電機器部品
NC旋盤+マシニング加工
3種1部品の嵌合品
嵌合クリアランス15/1000

加工事例

材質 SUS316
用途 真空装置部品
マシニング加工
製品形状に沿ってφ1mmの貫通穴
切削で内径面粗度0.8S以下の精度

加工事例

材質 SUS304
用途 重電機器部品(スワーラ)
NC旋盤+マシニング加工
丸棒からの削り出し
ベーン加工

内径加工とは?

内径加工は、あらかじめドリルなどで開けた下穴をさらに広げる加工法です。
ドリルでは開けることができない大きな穴を、高い精度で開けたい場合に欠かせません。
中ぐり加工では、中ぐりバイトと呼ばれる専用工具を使い内径を広げていきますが、穴径やバイトの太さを考慮する必要があり、注意すべきポイントが多くあります。
中ぐり加工で発生する課題と、精度の高い中ぐり加工のために押さえておきたいポイントについて解説します。

内径加工とは?

内径加工で発生する課題

①加工面が見えづらい

内径加工は、ドリルで開けた下穴を広げ、内径を加工していくため加工面が見えづらい加工法です。
そのため、工具や加工面の状態を確認しながら調整していくことが難しく、狙い通りの加工ができているかが確認できません。
    ↓
加工面の見えづらさを解消するためには、プロセスモニタリングシステムの採用が有効です。
加工中の異常をモニタリングすることで、これまで視認が難しかった加工面を間接的に確認するとともに、バイトの摩耗や折損などを検出し加工不良を未然に防ぎます。
またこれによって、これまで測定器が干渉するため現物合わせで行なっていた検査工程の手間を省くことも期待できます。

②ビビりが発生しやすい

内径加工は、バイトの突き出し量が大きくなるため、振動によるビビりが発生しやすい加工法です。
ビビりが発生することで、加工面の劣化や工具の破損、場合によっては機械設備の故障につながる可能性もあります。
   ↓
ビビりの発生を抑制するためには、バイトの選定や切削条件の調整が重要です。
ビビりは、バイトの種類や刃の角度によって発生しやすさが異なり、径方向に負荷が少なくなるバイトを選定することで、振動を抑制することが可能です。
テーパ状のバイトも、ビビりの抑制に効果的です。
また、切削抵抗を低減する切削条件の設定が必要です。
極端に低い切削条件の場合、加工効率や仕上げ品質の悪化、切削抵抗以外の要因によるビビりの発生につながります。
切り込み量や回転数、送り速度などの切削条件を調整することで、バランスを取りながらビビりの発生を抑えることができます。

③切粉が蓄積しやすい

内径加工は切粉を排出しにくく、内部に切粉が蓄積しやすい加工法です。
特に止まり穴(貫通していない穴)や、深穴を加工する場合に切粉の蓄積が起きやすく、内部に蓄積した切粉はバイトと絡まり、加工面の精度悪化を引き起こします。
   ↓
切削時に発生する切粉の蓄積を防止するためには、切削パスの工夫やクーラントの使用、切粉の切断の促進がポイントです。
切粉は工具を穴から引き抜くように動かすことで排出しやすくなります。
切削パスを設定する場合には、連続で加工し続けるのではなく、一定の加工が完了したら切粉を排出できるよう工具を引き抜くパスを採用することが効果的です。
クーラントは切削点の冷却に加えて、切粉の排出にも効果的です。
内径加工の場合には、刃先からクーラントを吐出できるスルークーラントを採用することで、効果的に切粉を排出することができます。

③切粉が蓄積しやすい

④バイトとワークが干渉する

内径加工は、ドリルで開けた下穴を加工するため、切削時の経路である切削パスの動きが見えづらくなります。
適切な切削パスを設定できないことで、バイトとワークが干渉してしまうことがあり、ワークの破損やバイトの折損が発生してしまう可能性があります。
   ↓
バイトとワークの干渉を防止するためには、穴の内側でどの程度バイトが動くかを計算する必要があります。
空運転をした際に大きく径方向に動いていないかなど、設定した条件と実際の動きのずれを確認することが重要です。

まとめ

ここでは内径加工で発生する課題と、精度の高い加工のための押さえておきたいポイントについて解説しました。
難易度の高い内径加工ですがバイトとワークの接触事故や機械の破損を防ぐためには切削パスをイメージした上で加工を行うことが重要です。

上記は一例です。
荒井金属は
幅広い技術に
対応しております。